わたしは大学生になって一人暮らしを始めました。家族と仲が悪かったわけではないのですが、1人時間が好きなわたしにとっては、お風呂の順番待ちもなく、どのテレビをつけるかの言い合いもない、自分の好きな時に好きなことをできる環境はとても幸せでストレスフリーでした。
学費は両親がこころよく出してくれ、家賃は奨学金で払うようにしていました。
大学は電子情報系の学科ということもあって同じ学科には、「そこまでファッションに興味がない」という子が多かったです。なので学科の友達との会話にはスキンケアやコスメの話題はなく、誰もわたしの肌について気にしていないような様子が伝わってきました。最初は女子大生っぽい会話をしたいと思っていたわたしですが、その学科の子たちと過ごすにつれて
「自然体でいるのって楽だな」
と思えるようになり、周りの目が少し怖くなくなりました。
しかし大学生活ではもう1つメインのコミュニティがあります。
部活です。
わたしはダンス部に入りました。昔からダンスが好きだったわたしはダンス部に入るのが夢で、中学高校はダンス部がなかったため大学ではダンス部に入ることを決めていました。
ダンス部は男女ともにおしゃれに気を使っている子が多くとにかくキラキラしてました。最初は馴染めるのか不安で入部も迷いましたが、体験入部で先輩にも良くしてもらって同期の友達もたくさんできたので、そのまま本入部しました。
部活自体はとても楽しくて楽しくて「毎日部活があればいいのに」と思うほどでした。しかし部活をする中で一番の懸念点がありました。それは
汗をかくこと。
運動すると汗をかくのは当たり前なのですが汗をかくとメイクが落ちて素肌が汚いのが露わになってしまいます。まぁメイクしていても汚いのはすぐにわかるのですがそれでもバリアがあるのとないのでは自分の中で大違いでした。
そしてわたしは汗をかかないように努めました。
昼にも練習はありましたが、忙しいと嘘をついて休んだり、汗をかく基礎練習や振付を覚えることは部活内でやるのではなく、自宅や部員が帰った後の夜に一人でやっていました。ですので部員と一緒に踊るのは振付をある程度覚えた後になるのでそこまで必死になって汗をかく姿をみんなに見られることを避けることができました。
しかしこれだと心の底から楽しめていないし、このままではよくないことはわかっていました。
わたしもみんなみたいにきれいになって大学生の思い出をたくさん作りたい!
高校生のころからこの思いがあったのでまずはスキンケア用品をそろえたりエステに行くためにもお金がいるので、下宿先に近いバイトを探しました。
コメント